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「平均年収は450万円 超人手不足でも広がる「40歳からの転職格差」の実態」
厚労省が2017年10月末に発表した9月の有効求人倍率は1.52倍と、1974年以来、43年ぶりの高水準が続く。
総務省が発表した9月の完全失業率も前月と横ばいの2.8%だった。
空前の人手不足といってもいい状況にありながら、実は40歳以上の「転職格差」は静かに拡大している。
一般的な40代の転職活動
まずは40代の転職活動のひな型を見てみましょう。
- 平均応募社数は10.6社(40%が5社以上、25%は10社以上に応募)
- 応募後に書類選考に通過して面接まで進める割合は約35%(平均3.6社)
- 面接後に、内定にまで進む確率は約30%(1.4社)
というのが転職活動の相場です。
逆に、ごく一部のエグゼクティブ層やスペシャリスト層などの場合は、自ら転職
活動をしなくても、ヘッドハンターが企業の代理として高額年収のオファー条件を
持ってやってきて、三顧の礼で迎えられるということが当たり前になっています。
「希望の転職ができる人」と「後悔する人」の3つの差
転職を希望する方からご相談を受け、転職成功まで伴走させて頂く手助けをして
いる中で、転職後の満足度に違いが出る方に共通する行動傾向をいくつか挙げて
みました。
(1)転職に対する準備ができている
普段から意識していたのかどうかはわからないのですが、転職に関する事前準備が
できているかどうかによって、転職満足度の格差は出てきます。
特に、転職に関する情報収集や転職活動の段取りがしっかりできているかどうかが、重要な要素です。
もともと好奇心が強く関心を持つ領域が広いため、友人や知人との付き合いなど
からも業界や仕事の相場情報をストックしている、という傾向があるのかもしれ
ません。
転職先を決めたタイミングが「前職に在職中」(37.9%)と「前職を辞めてから」(47.7%)というのも、心理的な余裕にかなりの差を生みます。
仕事をしながらの転職活動は本当に大変ですが、判断を焦らないためにも就業中の
転職活動を強くお勧めします。
(1)転職に対する準備ができている
上述(1)にも通じますが、転職満足度が高い方は、最初に相談に来られる段階で、キャリアに対する考え方が現実的で地に足がついた方が多いという特徴があります。
転職に対して得たいものと、あきらめるべきことが明確または優先順位がはっきり
しているなど、イメージを具体的に持っておられるために、希望条件のフェアウエーの中で、選択肢を広げて提案しやすくなります。
ちなみに希望条件の理想が高いから難しいというわけではなく、条件の数が多く、
優先順位がついていないというケースの方が活動が長引く傾向があります。
(3)他者依存ではなく、自立自走型
「自分のキャリアをどう描いていくか?」ということを考えるのは、本当に難しい作業です。
自分の人生の満足感に直結するものだからこそ、他人任せにはできない性質のもの
でもあります。
満足度や納得度が高い転職活動をされる方は、転職活動全体のプロセスの主導権を
しっかり自分で持っていて、エージェントや知り合いに依存するのではなく、うまくそれらのネットワークを活用しながら道を探っていくことができるという共通点を持っています。
会社が雇用や身分を守ってくれる時代でなくなっているからこそ、自分自身で
中長期のキャリアを考えられる人は増えています。
今は順調でも、経済環境やビジネス構造の変化は加速しています。
職業人としていつ何が起こっても自分なりに対応できる、しぶとさ・強さを鍛えて
おいていただければと思います。
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